組合つうしん No.21(特別号)「組合公開質問状に両候補が回答」発行

名古屋市立大学教職員組合(やまだあつし執行委員長)は組合つうしん No.21(特別号)「組合公開質問状に両候補が回答」を発行しました。

主な内容は次のとおりです。

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教職員組合は、11 月15 日に理事長選考の候補適任者2 名に公開質問状を出しました(11/26 が回答期限)。両候補から回答が寄せられましたので公開します。

公開にあたり、両候補の回答を要約し対比表にまとめました。また、組合本部としてのコメント(「公開質問状への両候補の回答を公開するにあたって」)を発表しました。
今回の「組合つうしん」は、特別号として意向投票の有権者全員に送付いたします。

公開質問状への両候補の回答を公開するにあたって

2019 年12 月3 日名古屋市立大学教職員組合本部四役

理事長選考の重要なプロセスである、教職員による意向調査が12 月11 日(水)に予定されています(不在者投票は12/4-10)。名古屋市立大学教職員組合(以下、組合)は、本学で教育・研究・医療に携わる幅広い教職員各位の投票を呼びかけるものです。
なお、意向調査参加者に投票の判断材料を提供するために、11 月15 日に組合は理事長候補適任者に対し公開質問状を差し出しました(11/26 回答)。その回答を公開するにあたり、組合がどこに注目したかをお示しします。みなさまの判断の一助としていただくことを期待します。

1 この時代だからこそ大学には透明性、公平性が求められる
学問が本来持つ自由や創造性を闊達に発揮するためには、大学の意思決定はボトムアップを基調とするべきであり、少子化、グローバル化など環境の変化に対応していくにあたっても、現場の声を十分にふまえたかたちでのトップのリーダーシップが求められます。
しかし、政府・文科省は学校教育法や国立大学法人法を「改正」し、人事権を教授会から理事長に移管させるなど、大学の自治力を弱め理事長の権限を強化する方向を強力に進めています。

組合は、こういう時代だからこそ、大学の自治を最大限守り、透明性を何よりも大切にする姿勢がリーダーに必要だと考えています。その点において、1-(1)の質問への両候補の回答は違いが鮮明です。

また、ボトムアップを進めるうえで、労働組合とどう向き合うかということはとても重要な課題です。教職員にとって労働組合の団体交渉は、使用者と対等の立場で自らの要求を伝え交渉できる唯一の場です。2-(6)の質問は、「年に1 度は理事長と組合の代表が直接協議する団体交渉」の必要性について問うもので、組合はその回答に強い関心を持っていました。
結果、山本候補が「不可欠」と回答されたのに対し、郡候補は「所管部署に大学執行部での意思決定事項を託す」と回答されました。団体交渉に出席しないと事実上公言する郡候補の回答は極めて遺憾です。

2 労働条件の改善のためには、業務量見直しと増員が不可欠
職員の意欲向上策(質問2-(1))、本学における「働き方改革」(質問2-(2))、年休5 日取得のための対策(質問2-(3))、病院スタッフと看護師の定着率(質問2-(4))について、両候補とも様々なアイデアが示されました。
教職員の業務量は年々増加し、「忙しくなった」と感じている教職員は少なくありません。組合は、過重労働の解消が休暇、労働意欲、離職、職場の不協和音など様々な問題の根源的課題だと考えています。過重労働を解消するには業務の分担を変えるだけでなく、業務量を減らすか人員を増やす決断が重要です。

業務量の見直しという点では質問3-(1)への回答に注目する必要があります。郡候補は本学の「大規模化」を目指すと明言され、一方山本候補は「スクラップアンドビルド」を強調されました。
増員については、両候補とも肯定的な回答ではありましたが、優先的課題ととらえられているかという点では印象の違いはありました。

最後に
「忙しくて疲れがたまる一方だ」「上司に反対意見を述べにくい」など、組合に寄せられる教職員の悲鳴からは、怒りを通り越した閉塞感が伝わってきます。
誤解を恐れずに言えば、いま本学に必要なものは、外からの評価よりも内からの高い評価なのではないでしょうか。
教職員1 人ひとりが安心して気持ちよく働ける大学・病院に、私たちは果たして向かっているのでしょうか。
私たちは今回の理事長選考を通じ、教職員全員が本学の来し方行く末を考えるきっかけになればと考えます。本学の未来を決めるのは、つまるところ私たち教職員なのだという自覚を持って働きたいと思うのです。
最後になりましたが、ご多忙のところ両候補には丁寧な回答を寄せていただき心より感謝申し上げます。

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記事の詳細はコチラ(学内限定版)をご覧ください。

ご意見・ご感想がございましたら、組合書記局(内線・川澄8026)までご連絡ください。

名市大教職員組合は市立大学の4つのNG―①超勤の時間を把握していない、②ハラスメントを一掃する姿勢と体制がない、③年休を希望通り取得できない(看護師)、④障がい者職員の雇用枠は全て非正規―という点を憂慮し、改善に取り組んでいます。一人一人の意見が私たちの健全な職場環境の改善につながります。まだ、組合に加入していない教職員のみなさまは、ぜひ組合にご加入ください。

★加入申込書はコチラのPDFをダウンロードしてください。

必要事項を記入し、組合書記局(川澄キャンパス 本部棟1階)宛に文書交換でお送りいただければ幸いです。

2019年12月3日