2019年度組合本部役員選挙 委員長立候補にあたって

組合員の皆様、私やまだあつしは、今回の改選で、教職員組合の委員長に立候補いたします。ここで簡単ではありますが、立候補にあたっての思いを述べます。

 昨今、世間では「働き方改革」が唱えられています。私の子どもの通う小学校でも部活動の縮小、運動会や通知表そして面談の簡素化など、保護者にも目に見える形で先生方の負担軽減策が導入されました。学校教諭の過重労働は以前から指摘されており、やっと対策がなされたものです。しかし、先生方が楽になったようには見えません。人員増を伴わない校長レベルでの工夫では限度があるのでしょう。とはいえ、保護者から不満は出ておらず、運動会の簡素化に至っては、小規模校で親子競技が多かったこともあり、事故は減るし片親家庭でも引け目を感じなくて済むと歓迎されています。

 我が名市大の職場はどうでしょうか。負担軽減はどれだけあったでしょうか。書類の量は「昭和」よりもずっと増えています。人員増はどれだけあったでしょうか。仕事に人手が全然追いついていません。働きやすい職場でしょうか。ハラスメントは無くなっていません。今年から有給休暇の年5日以上の取得が義務化されましたが、希望の時に休めず、義務履行が危うい職場もあります。

 労働組合として行うべき最も重要なことは、働く環境を守り改善することです。これは誰が委員長になっても変わりません。今、名市大で改善すべきは、仕事量と人手と給与のバランスです。きちんと休める仕事量でなければなりません(残業量が多いのは不健康で、残業をつけさせないのは犯罪行為です)。働きに見合った給与でなければなりません(契約職員や中途採用に厳しい給与体系は改めなければなりません)。人手が増えないなら、思い切って仕事を減らすことも必要です(運動会みたいに、逆に歓迎されるかも知れません)。もちろん、ハラスメントは根絶しなければなりません。
 私が委員長になってすべきことは、上記の改善への取り組みです。もちろんこれら問題は「昭和」の時代から積み重なり、かつ名古屋市役所そして文部科学省や厚生労働省とも関わる構造的な問題だけに、一朝一夕には改善できないものです。とはいえ、千里の道も一歩からです。一歩一歩努力する所存です。

やまだあつし(名古屋市立大学人間文化研究科教員・教職員組合副委員長)

2019年5月30日